2014年12月11日 キャリアセミナー
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グローバル時代における勉学の意義を自ら考え，行動するきっかけとすることを目的とし，１学年全生徒320名を対象にキャリアセミナーを開催しました。
○日時：平成２６年１２月１１日（木）１３：５０～
○講師：東京大学総長顧問（前副学長） 佐藤慎一先生
○演題：「目指せ グローバルリーダー」
○講演内容
１．東京大学の教育改革と入試改革
東京大学では，これまでは日本のリーダーを育成すればよかったが，これからは世界で活躍できるリーダーの育成が求められており，描かれるリーダー像も急激に変化している。そこで「タフでグローバルな東大生」，「いかなる状況でも主体的に考え能動的に行動し，そうした姿勢を維持できる精神的な逞しさ」をもった人材の育成を目指して種々の改革を進めている。今後は，ハーバード大やスタンフォード大，ケンブリッジ大などと同程度に女子学生の割合を増やす（約１８％→約５０％）など，大学内の多様性を高める取り組みを実施していく予定である。
学生には，大学で自分を大きく成長させてほしいと望む。残念ながら東大生の中にも受験勉強で伸びきってしまった学生が見られる。大学では自分がやりたいこと，やるべきことを見つけてほしい。そのためには，受験勉強から学問研究への切り替えが大切である。受験勉強は①問題は与えられるもの，②問題には唯一の正解が存在，③唯一の正解は誰かが知っていて教えてくれるものだが，大学の研究は①問題は研究者が作るもの，②問題には唯一の正解はない，③正解は誰も教えてくれないものである。大学で成功するためには「夢をもつ」こととそれを実現する「計画」が大切であり，大学はそのための手段と考えるべき。
２．目指せグローバルリーダー
グローバルとは，英語ができることや世界について知っていることだけではなく，自分とは異なる生活や考え方などの価値観と接し，それらを自分の知力，行動力，想像力の原動力にできることである。グローバルリーダーは今後ますます重要になってくる。そのためにも一人ひとりが，①英語のプレゼンテーション能力を身に付け，②国際的武者修行を経験することが大切である。安全第一・現役志向・地元志向に流されることなく，若い世代はリスクにチャレンジする姿勢を持ってほしい。
生徒の感想
･私たち高校生のほとんどは，確かに将来というよりも大学受験にばかり意識を向けているように思います。しかし大事なのはその先であり，合格するだけで大学での生活を楽しめなかったら，せっかく勉強して合格しても，それは意味のないものになってしまうのではないかと思います。大学生活，またその先の将来を楽しむためにも勉強し，将来のことをよく考え，「デザイン」していきたいです。先生は，夢と計画の大切さを改めて教えてくれました。
･今，最も必要とされている人材とは，タフでグローバルなリーダーです。そのタフとは，いかなる状況の中でも主体的に考え能動的に行動し，そうした姿勢を持続できる精神的な逞しさであるということでした。またグローバルとは，単に語学ができたり，世界について知っているというだけではなく，今まで自分が生きてきたものとは異なる生活やものの考え方，価値観などとぶつかり合い，そうした異質なもの，多様なものを，自分の知力，行動力，想像力の源泉として取り組んでいくとのことでした。単に物事を知っているだけではだめで，それらの知識をいかに，どれだけ自分のものにできるかがポイントということが分かりました。（平賀真瑠古）
･日本人はアジアの中でも海外に留学する人が少ないという現状を知りました。これは日本人の性格や経済的原因だと思います。だからこの問題を解決するためには，国が海外留学にお金を出したり，日本の教育を見直し，日本人の引きこもりがちな性格を変える必要があると思いました。（大西亮慈）
･私はいつか海外に留学したいと考えている。その大前提として英語が必要であることは分かっていたはずだったが，改めて必要だと言われたことで，英語の勉強への意欲が非常に沸いてきた。英語の力を磨くだけでなく，プレゼンテーションの内容が相手に伝わるように日頃から深く物事を考えて，自分自身のはっきりした考えを持つようにしようと思った。（関根 梓）
･一番に驚いたことは，東京大学の男女比率と他の海外のライバル大学の男女比率に比べものにならないほどの差があるという点である。私は，女性ももっと進学先に希望を持ち，前向きに頑張らなくてはいけないと思う。社会がどうあろうと張本人である私達が変わらなくては，世の中の仕組みは変わっていかないと思う。だから，私はどこまでも高く，上を目指して頑張っていきたい。（菅野三愛）
･今の私は，特に目標が明確にあるわけでもなく，ただ目の前の勉強に打ち込んでいるだけで，それこそ先生のおっしゃる「夢を持たず，計画だけ持っている」状態です。何をするにもまず夢を見つけなくてはなりません。SGH等の取り組みを通して探していきたいと思います。（辻村優毅）
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